第1話2

「奥さん大丈夫かな」
「脅すつもりか」
やくざな男は窓の外を顎で指す。
外ではやくざな仲間たちが奥さんを捕まえ、銃口を向けて中の様子を伺っている。
「妻は関係ないだろ」マスターの口調は厳しくなりやくざな男を睨み付けた。
「申し訳ありません、やくざの仕事なので」その言葉を待っていたかのように店の机をひっくり返しながら笑う。
「さぁどうしますか?」
「…薬の件か」
やくざな男はゆっくりとマスターに近寄り胸元を掴み「よくご存知で」と言い終わる前に殴りつけた。
「分かってるじゃないですか、その薬の情報が出回りましてね。警察や同業から
叩かれまくり」「どう責任取ってもらいましょうかね、秋田さん」
やくざな男がもう一度殴りつけたと同時にドアからやくざな男の仲間が入って来た。
「車に乗せろ」と指示を出し店をでた。
「奥さん申し訳ありませんがこの男借りて行きますよ」

第1話完