第6話2

石川と秋田を二人にして他の組員は部屋を出た。

石川が秋田の居場所を知ったのは、千葉という飲食店などを手広く経営してるオーナーからの連絡であった。千葉は石川組のいわゆる縄張り内にて風俗店も経営しており、何度か組の訪れ挨拶料名目ではあるがみかじめ金を払っていた。

「秋田よ、どう落とし前つける?」
「シャブのあるなしもあるが、それ以上に情報が漏れた事が問題なんじゃ」
「警察に情報が流れた事で元締めに調べがはいり、当然次はうちにくるだろう」
「お前がシャブに反対してたのは知ってる、がしかしやくざも身が狭くなってきてな、手広くやらんと生きていけんのじゃ」
「まぁ明日まで時間はあるよく考えろ」

秋田が組を抜ける前日である。
組長の指示で取引現場に向かう途中、取引先から中止の連絡が組長から入った。秋田は現状を確認するため、現場には向かっていた。
しかし取り引き中止は誤報だった。取り引き行われているのにすっぽかしたという口実を作りそれをネタに揺すり始めた結果であろう。その状況に耐えられない他の組が警察にでも情報を流
したのだろうか。
その結果、石川であり秋田がばばを引いてしまったのだ。
石川は知っているはずだが、組長として騙されたとは言えるはずがない…

「組長」と秋田はつぶやく「組長は全て知ってますよね」と続ける。
「組長には責任かからないようにします。なので俺に今の情報を教えて下さい。」